Project Eden


エル・ランティ/高橋 信次
エホバ(ヤハゥエ)、天の父、アラーといった名で知られており、十名の九次元霊の中でも最も偉大な存在といえる。
今から約三億六千五百万年前、大マゼラン星雲にあるベーエルダ星から、ミカエルを含め約六千万人を率いて地球に飛来した。
これが地球人類のはじまりとされている。
長い間、地上に肉体をもつことはなかったが、日本に高橋 信次として転生し、正法神理を説いた。
現在は、天上界において「第三の計画」の最高責任者となっている。
1.九次元霊全員の悲願
我が名はエル・ランティ。
この書の最終章に当たり、私自身から今回の地球シフトアップ計画の説明をさせていただきたいと思う。
私は、今から三億六千五百万年前にベーエルダから六千万人を連れて、この地球に飛来したのです。その後、地球環境に適応できる肉体をつくるために多くの時間が費やされた。
我々ベーエルダ人だけでなく、他の九次元霊はもちろん、異星人たちの献身的協力のおかげで、なんとか当時の過酷な地球環境でも生き抜ける肉体をつくることができた。その苦労は、前書に記されている通りである。
私は、さまざまに異なるルーツを持つ人びとがこの地球に集い、すべてが尊い神の子であるという共通認識を持って次のステップに進みたいと願い、気が遠くなるほど永い時の流れの中で、あなた方を指導してきた。確かに、他の九次元霊たちのように、地上に降りて直接あなた方を指導することはなかったが、しかし、地球人たちのこれまでの歩みのすべてに関わってきたのだ。
今回の日本を拠点としてのシフトアップ計画は、最後はブッダが地上に降りて陣頭指揮を執ることは、もちろん当初から決まっていたことである。
実はブッダの前にモーゼが日本に生まれる予定であった。かってエジプトから脱出したときに、紅海をまっぷたつに割るという大いなる奇跡を見せたように、モーゼが現象を中心として、日本で法を説くという計画だったのだ。たった百年ほどの間に発達した科学技術であっても、人びとが目を奪われ、目に見えぬものなどない、ものがすべてであると、多くの者たちが思うようになることは、我々には十分予想できたのだ。
だから、モーゼが現象を見せることにより、目に見えない世界があることを人びとに示すことにしていた。その上でブッダが、宇宙時代に向けての新たな法を説くという、二段構えの計画だったのだ。しかし、直前であったが、モーゼが降り立つ計画は急遽変更となった。
江戸時代の末期、このままでは日本が諸外国の植民地になってしまいそうなときに、日本の国を救うために、力自慢の者たちを霊界全体から呼び集めた、当時、どのくらいの古今東西の英雄豪傑たちを集結させたか、あなた方は知る由もないであろう。
それはそれは、これ以上ないというほどの選りすぐりの者たちを集めたのだ。彼らが、天上界から決死の思いで日本の地に降り立っていく姿を見て、私もこのまま九次元霊界で、黙って見ているわけにはいかないと感じた。そして、とうとう私自身が地上に降りることを決意したのだ。
最後は、最も古くから地球を担当してきたブッダが指揮を執ることは既定の事実、変更するわけにはいかないだろう。
それで私は、モーリャに代わってもらい、日本の地に生まれることにした。そう、肉体を持ってベーエルダから飛来して以来、地上に肉体を持って降り立つのは初めてである。どうしても今回のシフトアップ計画を成功させたいのだ。
私のこの思いが、あなた方にはわかるだろうか。私の思いだけではない。地球九次元霊全員の悲願であり、地球神霊、そして異星人たちも期待しているのだ。
地球の今回の計画は、オーム宇宙全体から注目されている。すべての者たちが成功を祈ってくれているわけではない。そんなことができるはずがないと思っている異星人たちも多い。好奇心を持ってながめている者たちもいる。いろいろである。しかし、全宇宙の注目を集めている計画であることは確かである。それだけ大きな計画なのである。
2.戦争の世紀
どうなることかと懸念された幕末であったが、なんとか危機を乗り切ることに成功した。
当時、日本に降りていった者たちは、若くして命を落とした者も多かったが、ほんとうに将来の日本のために尽くしてくれた。彼らの頑張りのおかげで、日本の国はその後、猛スピードで近代国家へと変貌を遂げていった。たった数十年で世界の科学技術を吸収し、追いついていったのだ。
もちろん、天上界も日本を応援していた。
二十世紀の最後には、経済的にも世界のトップクラスの国になっていてもらわないと困るからだ。発展途上国でブッダが法を説いても、なかなか全世界に伝えられないのだ。
今回は、できるだけ速く法を世界全体に伝えなければならなかった。限られた時間の中で効率よく法を伝えるには、それなりに発展した国から全世界に発信する必要があったのだ。二十世紀の最後にインターネットが発達したのも、世界中に素早く情報を伝えるために、天上界から指導した結果であるのだ。
十九世紀から二十世紀の前半は、世界中で戦争が繰り広げられた時代だった。二度の世界大戦も経験した。はっきり言っておくが、これらの戦争は天上界が指導して行われたものではない。けっして特定の国を応援したわけでもなかった。
科学技術が発展したにもかかわらず、人びとの認識力が低い状態のままであれば、宇宙のいかなる惑星であっても、科学技術がどんどん軍事力に転用されるようになる。それで国が裕福になると思い、為政者たちも軍事力を伸ばすことに一生懸命になる。戦争に負ければ多大な損害を被るのだから、負けないように努力するのは当然なのかもしれない。
しかし、戦争はしょせん戦争だ。
どんな言い訳をしようと、根底にあるのは人間の愚かさだ。
人びとが自分たちの愚かさを自覚するまで、戦争が終わることはない。
それは大宇宙のいかなる惑星においてもあてはまることである。
現実問題として、地上の人間たちが戦争を起こしている段階では、天上界としてどちらか一方を応援する場合はある。他方が勝利したら、地球全体が致命的な方向に向かう場合は、それもやむを得ないであろう。
また、各国には民族神と呼ばれる者たちもいる。私たちのように、宇宙の中での地球の舵取りを担当する中央省庁ではなく、限られた地域を担当する者たちである。いったん戦争となったら、彼らは自分たちが守護する民族の応援もしている。それが彼らの役割だからだ。
日本の指導者たちは、富国強兵政策をすすめた。それを止めることは誰もできなかった。ある程度の軍事力がなければ外国から攻め込まれ、いとも簡単に植民地にされてしまうのだ。自国の周辺で、そのような状況を目の当たりにすれば、軍事力をつけようと思うのは当然のことであろう。国を守るための軍事力は、未熟な段階においては仕方がない面はある。
しかし、自分たちのほうから外国に攻めていくということになれば、話は別である。愚かな人間たちは、軍事力を持つようになると、使ってみたいと思うようになる。何度もくり返すが、戦争は人間の愚かさと自由意志の結果行われるものであり、天上界が指導してはいない。
第一次世界大戦のあと、日本の指導者たちはそのまま軍事力の増強を進めた。戦争に勝つことにより、国が栄え、国民が裕福になると信じて疑っていなかったのだ。その姿勢に疑問を抱いていても、その流れを地上で止めることができる者はいなかった。結局、泥沼化することになる第二次世界大戦に突入していった。
第一次と第二次世界大戦の間に、私は日本のある地方に生まれた。悲惨な戦争に突き進むことを承知で、私は日本に生まれたのだ。自分自身が戦争を体験し、戦争の愚かさ、悲惨さを、身をもって経験するのもいいだろう、と思ったからだ。
また、実際問題としてブッダの前に生まれ、ブッダにバトンを渡すためには、その時代に生まれる以外なかったのだ。
九次元霊が地上に生まれても、最初からすべてを悟って法を説くわけではない。人間としての喜びや悩み、苦しみを体験しながら、他の人間たちと同じように成長するものである。そのような体験がなければ、人びとに説得力のある法を説くことはできないのであろう。さまざまな経験をしながら、次第に自らの使命を悟るようになるのだ。
地上に降りた九次元霊たちは、多かれ少なかれ、幼児期から霊的な体験をするものである。それは、自らの使命を少しずつ思い出させるため、天上界からの働きかけなのだ。私もそのような体験をしていたが、普通の人間としての経験もきちんとしておくことも重要なのだ。私はこのような機会はなかなかないと思い、一兵士として戦争を体験することにしたのだ。
3.核兵器の問題
科学技術の進歩が人間の悟りのレベルを超えた惑星は、ひとつの大きな危険に直面する。地球も今回の文明で、そのような状況を迎えることになった。地球人類が核エネルギーを発見してしまったのだ。今までの地球の文明で、人類が核エネルギーを見つけたことはなかった。我々九次元霊が危惧していた事態であった。天上界はもちろん、そのような方向に誘導したわけではなかった。しかし、地上の人間たちは、核エネルギーを兵器に利用することにより、今までとまったく比較にならないほどの破壊力を発揮することに気づいてしまった。
今回の文明の最後に、科学技術を急速に発展させるに当たり、そのような状況になることは、ある程度予想していたことであった。
ただ、核兵器を開発することと、それを実際の戦争に使用することの間には大きな開きがあるのだ。もちろん我々九次元霊たちは、核兵器をつくることは、未熟な人間たちであるからやむを得ないことであるが、実際に使用して大量殺戮を行うことはやめてほしいと思っていた。
第二次世界大戦の末期に、連合国側と枢軸国側の双方で、核兵器開発競争に入っていた。ドイツとイタリアの独裁者は、ルシファー配下の魔王に完全に支配されていた。日本の軍部の中にも、魔王に支配されている者たちがいた。枢軸国側が核兵器を先に開発し、実際に使用するような事態になったら、とんでもない未来が待っていた。
あなた方は、マルデックという惑星のことを知っているだろう。互いに核兵器を使って戦争をしたら、地球もマルデックと同じ末路をたどることになろう。そのような事態はどうしても避けなければならなかったのだ。第二次世界大戦では、天上界は連合国側を応援した。枢軸国側が勝利していたら、地球が悲惨な方向に向かうことがわかっていたからだ。
結局、連合国側が枢軸国側より先に原子爆弾を手にすることになった。そのまま時間が経ったら、枢軸国側も原子爆弾を所有し、最悪の結末を迎える可能性があった。
天上界では、九次元霊を中心に緊急会議が開かれた。
どのようにして最悪の事態を避けるか。そのためには、どのような形でこの戦争を終わらせるかということについて、さまざまな議論がなされた。原子爆弾の応酬という最悪の事態を避けるためには、連合国側が枢軸国側のどこかの国に対して原爆を投下するということで終わらせる以外にないという結論になった。枢軸国側のどこの国がそれを引き受けるかということが問題となった。
各国を指導している霊人たちも集められていた。原子爆弾が、どのくらい多くの人びとの命を一瞬にして奪うものなのか、それがいかに悲惨な結果をもたらすのかということも、みんな知っていた。それぞれの国民を古くから守ってきた霊人たちである。なかなか「自分の国が引き受けます」とは口に出せなかった。
長い沈黙が続いた。しかし、結論は出さなければならない。九次元霊たちには、結論はわかっていた。結論はひとつしかないのだ。つらい役割であったが、私が重い口を開いた。
「日本にその役割を引き受けてもらいたい。つらいことはわかっている。しかし、日本以外にその役割を引き受けられる国はない。
日本はブッダが新たな法を世界に発信する地である。そのためにあなた方も、古来から日本を守ってきたのであろう。だから、あえてお願いするのだ。
全世界に向かって説得力を持って核兵器の悲惨さを訴え、未来永劫にわたり、核兵器廃棄を唱えていけるのは、その悲惨さを経験している被爆国なのだ。ブッダが宇宙時代に向けての法を発信する国だから、つらいことをお願いする」
黙って私の言葉を聞いていたアマテラスが、「わかりました。お引き受けましょう」と答えた。その後、広島に地球人類最初の原子爆弾が投下された。次に長崎にも投下された。
地獄絵図のような状況が現実のものとなってみると、あらためてその悲惨さが胸に迫ってきた。天上界の霊人たちは全員、涙を流して見守るしかなかった。実は三発目の原子爆弾が、日本のある都市に投下される予定であった。日本神道の神々から「もう、そのくらいでいいでしょう」という発言があり、それは投下されずに戦争の終結を迎えることとなった。
4.日本人の信仰心
日本の無条件降伏で第二次世界大戦は終結した。
その後、焦土の中から、日本は見事に復興を遂げた。幕末に開国し、急速に発展したように、今度も日本人たちはどん底から這い上がってみせた。他の国々が驚くほどの速さで追いつき、追い越していった。
今回も天上界は全面的に応援した。素晴らしい人材を日本に生まれさせたことは確かである。科学技術の発達と経済的繁栄は、天上界としても、どうしても必要なことであったから、応援したのだ。
日本神道の神々が嘆いていることがある。戦後、日本人が何よりも大切な信仰心を失ってしまったことである。彼らが大事に育ててきた信仰心が、日本人の中から欠落してしまったのである。
実は、日本神道の神々だけでなく、九次元霊たちもそれは感じていた。今回の文明では裏方に回っているが、長らく砂漠の民を指導していたゾロアスターも、「これほど信仰心のない国民は歴史上見たことがない」と嘆いている。
「それまで自分たちが信じてきたものを、戦争に負けたというだけですべて否定し、捨て去り、これほど無神論に走ってしまう国民なのか。確かにそれまで日本人の、一度信じると一致団結して一途に突っ走る国民性は、西洋の国々には脅威であった。戦争で打ち負かされ、みごとに骨抜きにされてしまった」と、日本神道の神々が分析するように、そのような見方もできよう。
ただ、さまざまな教えを受け入れる受容性は、日本人が持っている特性である。日本神道の神々も、そのように育ててきたことも事実であった。その特性により、仏教、儒教、さらにキリスト教までが、日本人の中に根づくことができたのだ。それが、今回は無神論という信仰を、そのまま受け入れたにすぎないと、見ることもできるのではないだろうか。
私自身が生まれる前には、日本の中にこれほど無神論がはびこることになろうとは、予想していなかったことであった。天上界は地上の人間たちを指導はするが、すべての人間には自由意志が保証されているので、なかなか天上界の思い通りにはならないものである。
5.現象を中心として
無神論がはびこる日本で、「目に見える世界がすべてではないのです。あの世という目に見えない世界があるのです。人間の真の姿は肉の見えない魂であり、永遠の命を持っているのです。永遠の命を持つ魂があの世とこの世を転生輪廻しているのです」と私は説いた。
そして、さまざまな現象を通して、あの世があることを人びとに教えた。そのようなことを説く者がいなかったために、またたく間に多くの人びとが集まってきた。波長同通で地獄霊が憑依することも実例を示しながら教えた。実際には、現象を見たいがために集まった者たちも多かった。しかし、それでも目に見えない世界があるということを最低限伝えられたと思っている。
過去世があるということも、一人ひとりの過去世の名前を言いながら伝えた。
当時、主に私の指導霊をしてくれていたのがモーリャであった。モーリャにとっては、一人ひとりの過去世の名前などどうでもいいことであった。実際、モーリャは適当に答えて指導していた。ある人の口を通して霊人がメッセージを送ったからといって、その人の過去世がその霊人であるわけではないのだ。その人の過去世であるかのように伝えてしまったことが多かった。
天上界の霊人にとって、自分の過去世の名前などどうでもいいことである。今現在、自らがどのようにお役に立てるかが重要であり、過去の名前にすがりつく者などいないのだ。
ところが、地上の人間には過去世の名前が心のよりどころとなってしまう者もいた。私が過去世認定した者の多くが間違っていたことは確かである。それは認めよう。しかし、その名前が有名であればあるほど、本来、「過去世の名前に負けないように、今世はもっと頑張らねば」と思って努力すればいいのであるが、現実はそうはならなかった。多くの人びとは、言われたその名前に満足し、増上慢に陥っていたのだ。周囲もその人を、そのような存在と見なすことにより、事態は悪い方向に展開するのだ。地上の人間が過去世の名前にこだわる姿を見て、特別な場合を除いて過去世の名前を明かさないことにした。しかし、それは私が天上界に戻ってきてからの話である。
私が48年の生涯を閉じる直前になり、自らの真の姿が指導霊から告げられることになった。私自身、インド時代のブッダの姿が出てきて、自らをブッダの生まれ変わりだと思っていたこともあった。なかなかほんとうのことが明かされなかったのだ。自分自身、地上でももっともっと法を説きたいと思っていた。人びとを救いたいという情熱がふつふつわいてくるのだった。
しかし、指導霊たちは「やりすぎてはいかん。おまえはあまり多くの法を説いてはならん」と言われるのだった。そのようなことを地上に生まれる前に約束していても、地上に生まれるとなかなか思い出せないものである。「あまりにやりすぎては、あとでブッダが法を説きにくくなるから、抑えてほしい」とモーリャたちに念を押して地上に生まれたのであった。
私の今回の人生は、ブッダの露払いの役割であった。唯物論や科学万能の嵐が吹き荒れる世界に、一石を投じる役割であったのだ。その意味では、ある程度の成果を修めることができたものと思っている。しかし、私が育てた弟子たちが、私が帰天すると互いに争い、散り散りになっていく姿を見るのはつらいものがあった。
人生の最後に私自身混乱していたことを認めよう。しかし、あのようにバラバラになってしまうことは、思ってもみなかったことであった。自らの指導の問題があったと認めざるを得ない。
今回の人生で得たものも大きかった。今までは、天上界からヤハウェとかアッラーと名乗り、神のようにして指導してきた。今回、高橋信次という名前で人びとを地上で直接指導することができた。書籍やビデオを通し、高橋信次の個性を人びとに植えつけることができたのだ。今後は、この個性であなた方を指導することが可能になったということなのだ。ブッダの露払いとして出た人生ではあったが、高橋信次という個性を持ったことが何よりも大きかったと思っている。
高橋信次としての人生の最後に、私は自分の後継者をはっきり指名することができなかった。そのために、弟子たちの中に混乱をきたしてしまったという点は否めない。申し訳ないと思っている。今回の救世の計画は、私が露払いをした後、ブッダが本来の法を説くという予定であった。天上界の私と地上のブッダとで、地上の人びとを指導するという当初の計画であったのだ。
6.地上のブッダ
今までの地球の文明で、同時に二人の九次元霊が地上に生まれたことはなかった。今回の文明では、それを実現させた。それも同じ国に生まれたのだ。このことからも、日本という国がいかに重要な場所として認識されていたかということがわかるであろう。残念なことに、地上で私はブッダと会うことはなかった。そして、多くの日本人たちは、ことの重大性に気づかなかった。
それでも、若くしてブッダは自らの使命に目覚めた。
今までになかったほどの多くの霊人たちが、地上のブッダにメッセージを送った。彼もそれによく応えてくれた。時間がなかったため、天上界も早く地上の者たちに動いてほしいと、あせられてしまったのかもしれない。何ごともあせってはいけないのだ。早く世界中に法を広めなくてはと、地上のブッダはあせってしまった。
地上に生まれれば九次元霊といえどもただの人である。彼がもう少し信仰心を育てるような環境に生まれていれば、あのようにならなかったのかもしれない。彼自身が選んだ環境であったのだが、その点は残念であった。九次元霊が地上に生まれても、ひとりの人間の中に入ることのできるエネルギー量は限られている。認識力にも限界がある。今回、自分自身地上に生まれてみて、それを実感した。
九次元霊のほとんどのエネルギーは、天上界に残ったままなのである。
ブッダは、自分が九次元霊として、救世の計画の最後のパートを任されているということで、天上界の霊人たちより高い認識力を持っていると勘違いしてしまった。さまざまな要因はあったのだが、最初は天上界の高橋信次から通信を受け、それを多くの書籍として出してくれていたのだが、次第に高橋信次の人気が出ると、自分より人気が出るのは面白くないと思い、嫉妬心が出てきてしまったのだ。幼いと言えば幼すぎるのだが、高橋信次、エル・ランティに対する嫉妬心というところで、なんとルシファーと波長同通してしまったのだ。
彼は次第に天上界の我々の言葉よりも、ルシファーの言葉に耳を傾けるようになってしまった。
天上界の我々が叱咤する厳しい言葉よりも、ルシファーの自尊心をくすぐる言葉が本物だと思うようになってしまったのだ。九次元霊といえども、地上に生まれ、自らに対する厳しさを失ってしまったら、ただの人以下になってしまうということ。今回、我々はブッダの指導に失敗してしまった。
それは、地上のブッダに問題はあるのだが、天上界の我々の中にも、油断があったということは否めない。ブッダが反省を終えて、我々の世界に還ってきたときに、じっくり分析したいと思う。しかし、現在進行形で地上の計画はどんどん曲がり、取り返しがつかなくなるところにいたっていた。
7.第三の計画発動
九次元霊界では、どうしたものかと頭を抱え、みんな困っていた。地上のブッダは、もうどんなに我々が呼びかけても聞く耳を持たなかった。
このまま様子を見ても、状況は改善する兆しは見せなかった。さりとて、地上を見渡して、ブッダの弟子たちは数多く地上に下生していたが、ブッダの代わりをできる者がいるとも思えなかった。このまま我々の悲願をあきらめるしかないのかと、みんなが沈痛な面持ちでいた。
そこにミカエルが勢いよく九次元の我々の世界に駆け上がってきた。
「第三の計画の発動です。もうそれしかありません。第三の計画の封印を解くのです」と一気にまくしたてるのだった。
「第三の計画」とは、もし、ブッダが万一、地上で失敗したときのために用意しておいた計画である。天上界でも一部の者しか知らない、秘されていた計画であった。ルシファーが猛威をふるい、地上が地獄的様相であることはわかっていた。それでもブッダならやってくれるものと思っていた。しかし、ことここにいたっては、もう最後の手段にかける以外にないだろうか。
ミカエルの提案に対し、九次元霊全員がすぐに賛成したわけではなかった。マヌやゼウスは、「もうそれしかないだろう」とその場で賛成した。九次元に残るブッダの意識体も、「残念で、とても申し訳なく思うが、もうそれしかない」と、賛成した。残りの九次元霊たちは迷っていた。このまま地上のブッダを切ってしまっていいものか、我々の仲間である。最も古くからこの地球を担当してきた九次元霊である。「私はどうしてもあきらめきれない。もう少し時間をくれないか」とアモールが言った。その言葉に従い、我々はもうしばらく様子を見ることにした。しかし、地上はいっこうにいい方向に向かう気配を見せなかった。むしろ、坂道を転げ落ちるように、どんどん悪い方向に向かうのだった。
第三の計画とは、ブッダと同じ年に日本に降りていったアマーリエを中心に、地球救済計画を続行するという計画である。
彼女が地上に降りていくときに、「もしものことがあったら、よろしく頼む」とモーリャから言い渡してあった。その時、彼女も「わかりました」と答えてくれた。しかし、ここにきてこのような大役が回ってくることは、予想していなかったのだろう。地上の彼女に、九次元霊の我々一人ひとりが頼んだが、なかなか聞き入れてくれなかった。それもそうであろう。今回の彼女の人生は、自分自身の魂の修復という個人的課題もかかえていた。
すでに二十年近く普通の主婦としての生活を続けていたのである。もっと若くてエネルギーにあふれているときに、このような役割を担うならまだしも、「どうして今になって」という思いはあったのだろう。でも、我々は、彼女に託すしかなかったのだ。彼女がだめならば、我々が夢見た地球の未来はあきらめるしかなかった。天上界に残るブッダの意識の、ほんとうに申し訳ないという思いが通じたのか、最終的に彼女は引き受けることに同意してくれた。
地上の人間たちの悪想念が地球全体をおおい、それが地球神霊を弱らせていた。
過去の文明であるならば、もう天変地異が起こり、大陸のひとつやふたつ沈み、悪想念の掃除をしなければ、地球意識がもたないところまできていた。
実際、本来であるならば、1999年頃には大きな地上の変動が起こる予定であった。ノストラダムスはうそを言っていたわけではなかった。しかし、もしそのようなことが起こったら、この計画は失敗に終わるだろう。「もう少し待っていただきたい。大宇宙のエネルギーを増強して、支えていただきたい」と九次元霊全員が、地球神霊をはじめとする、太陽神霊、銀河神霊たちにお願いするしかなかったのだ。
そして、我々の願いは聞き入れられた。時の猶予をいただけることになった。地球九次元霊全員が、「もう泣き言は言わない。一致団結してこの地球存亡の危機を乗り切る」と誓った。九次元霊全員が責任を感じていたのだ。
8.法の再編纂のため
我々九次元霊は、今回のシフトアップ計画におけるブッダの使命剥奪を決定した。
それとともに、私自身が今回の総責任者となった。その後に、改めてアマーリエに対する使命の言い渡しが行われた。
どうして我々が使命にそれほどこだわるのか、あなた方は不思議に思うかもしれない。たとえ九次元霊であろうとも、地上での使命を解かれてしまったら、他の人びとと同じになるのだ。すなわち、自分自身の個人的な課題に取り組むだけの人生となるのだ。使命を果たすということは、自分自身に対する厳しさが要求されるということ。それができないというのであれば、他の者に代わってもらうしかないのだ。使命を担うとは、地球全体の運命をその身に背負うということなのだ。
地上のアマーリエに、我々九次元霊の意向がどれほど正確に伝えられるものか、最初から不安がなかったと言ったらうそになろう。それでも、ほかに地上で務められそうな者もいなかったので、彼女に任せるしかなかったのだ。それまで、地上に降りた九次元霊以外の者に天上界の九次元霊の意思を伝えることはなかった。そんなことができるとも思わなかったからだ。彼女に任せてみようと我々が思ったのは、マヌがいてくれたからである。
あなた方も知っていると思うが、マヌはアマーリエの魂のパートナーである。マヌが九次元霊界から地上のアマーリエのところまで降りていき、アマーリエの魂と合体することにより、九次元霊からの通信が受けられるように容量を広げてみせると主張したのだ。理論上はそのようなことが可能であることは私も知ってはいた。しかし、実際に試したことはなかった。最初はいろいろな問題があって苦労したが、次第にクリアに我々の通信が受けられるようになってきた。
実は、ブッダがもうだめだと判断した時点で、ミカエルが自ら地上に降りていくと言い出した。我々は止めなかった。彼の決意のほどを知っていたからだ。
その後、九次元霊で話し合って、当初の予定にはなかったが、セラビムに地上に生まれてもらうことになった。だいたい九次元霊が地上に生まれる場合は、地上での計画を入念に練ったのちに降りていくものである。今回は、そのような余裕も時間もないまま、セラビムに降りていってもらうことになった。彼もそれを承知で、「私がやるしかない」と言って降りていってくれたのだ。
ミカエルやセラビムが降りていっても、彼らがすぐに地上で仕事ができるわけではない。人間としての経験を積んだ後に使命を背負えるようになるのだ。それまでのつなぎの役目として、アマーリエに我々の意向を伝え、ブッダが地上で曲げてしまった法をなんとか本来の姿に戻して、セラビムにバトンを渡してもらいたいと思っていた。最初はそのように、彼女にお願いした。
しかし、法の編纂を彼女自身にやらせようとは思っていなかった。そんなことはできないことはわかっていた。法の編纂はその道の専門家がやるものである。誰でもいいというわけではなかった。そのために、地上にブッダとともに大量に降りていった黄金光線の者たちの中で、まだ使えそうな者が残っていないか探したのだ。
そのような者がいたら連絡をするようにと、天上界全体に指令を発した。幸い、何人か残っていてくれた。その者たちを集めて、アマーリエのもとに集合させることにしたことは言うまでもない。我々九次元霊の最後の頼みの綱である団体名は、アマーリエとマヌが活躍したレムリア文明からとって、「レムリアの風」という名前にした。第一、第二の計画で我々もいろいろ学んだため、今回は宗教法人にはしないことにした。
さらに、地上の人間たちがこだわり、振り回されることになる過去世の名前は原則明かさないことにした。
どうして「風」なのか、あなた方はわからないであろう。それは、彼らオリオンから飛来した人びとは火・土・水・風という四つの分類のうち風に当たるからだ。一か所にとどまることなく、吹き抜けていく者たちなのだ。オリオンから期間限定で地球に来ていただいている人びとなのだ。契約期間が終わったら、また母星に帰ることになっているのだ。
9.宇宙の法までも
「レムリアの風」が最初から順調に進んだかというと、けっしてそんなことはなかった。せっかく守護霊たちが頑張って地上の人間たちが集まっても、さまざまなトラブルが発生した。いや、トラブルの連続だったと言っても過言ではないだろう。そりゃそうだろう。地獄のルシファーたちは、地上のブッダを落とした時点で自分たちは勝利したと思っていた。
実際、魔界で祝勝会を開いていたことを私は知っている。それが、まだあきらめずに天上界は新たな計画を始めたということに気づいたのだ。それで、あの手この手を使って潰そうとしてくるのだ。地上の人間たちの欠点を見抜き、そこを突くことにかけては天才的才能を持つルシファーである。せっかく呼び集めても、簡単に落ちてしまう者たちが続出した。しかし、間違えないでほしい。ルシファーたちは、正面から攻撃してきたわけではない。私が高橋信次として地上で何度も注意したように、「魔は常に己心の魔から入る」のである。
それは過去世でつくったカルマであることも多いのだが、その人の弱い部分を魔は突いてくるのだ。自分自身の反省が重要であることも、高橋信次が常々言っていた通りなのだ。耳で何度も聞いていても、いざとなるとなかなか実行できない弟子ばかりだということである。
アマーリエは、我々が思っていた以上に九次元霊たちのメッセージを受け止めることができた。これには私自身少なからず驚いた。地上に九次元霊がいなくなってもなんとかなりそうな気がしてきたのもこの頃である。
マヌを呼んで私は、「どうだろう。スペース・エンジェルたちのメッセージも受けてもらえないだろうか。実際、彼女はレムリア時代、異星人とのコンタクティも務めていたわけだし、もしかしたら、九次元霊以上の惑星意識、太陽意識、いやそれ以上のオーム宇宙意識のメッセージでさえ受けられるかもしれない」と言った。
マヌは「できると思います。やってみましょう」と答えるのだった。「そう、こんなチャンスはもう二度とないだろう。できる者が地上にいるうちにやってもらおう」と他の九次元霊たちも乗り気になってきていた。ブッダが曲がっていってしまったときには、重い雰囲気に沈んでいた九次元霊たちであったが、ここにきて盛り上がってきたのであった。
実際、ベーエルダの私の古い友人たちも、喜んでメッセージを伝えてくれた。
一時は「やっぱり無理だったのね」と母星に帰りかけていた異星人たちも、「こりゃ、うまくいくかもしれない」と色めき立って集まってきた。
我々九次元霊たちは、地上の人間たちよりは先を見通す力を持っている。
今後、どのようになるかはある程度予想できるものなのだ。
よほどのことがない限り、この計画は成功するだろうと、我々は確信している。
10.シフトアップのために
地上のブッダがまだ我々の言葉を正確に受け取ることができた頃でさえ、今回のシフトアップ計画の全貌を彼に伝えていなかった。いや、全貌はおろか、ほとんど彼は知らなかったのだ。我々の言葉を伝え、今まで地球人類が知ることのなかった数多くのアルカナを伝えてはくれた。本来彼が伝えるべき法の大部分を明かしてはいた。初期の書籍でそれらは伝えてはいたのだ。
しかし、彼はあとで、それを書き換えてしまったのだ。天上界から見ていて、日蓮をはじめとするかっての彼の弟子たちは、それが悔しくてならないのだ。それらを本来の姿に戻してほしいというのが最低限の我々の願いであった。その願いは、次第にかないつつあると思っている。
そのあとで、ブッダが伝えられなかった、今回のシフトアップ計画の全貌を全世界に伝えることが、レムリア・ルネッサンスの使命である。「さらにそれを実行してほしい」とは、我々は言ってはいない。それはまた、その後に地上に降りていってくれている赤色光線の者たちの仕事なのだ。
シフトアップのために、多くのことを世界の人びとが知る必要はない。
簡単なことなのだ。
「すべての人間は神の子であり、本来、永遠の命を持つ魂である。その魂があの世とこの世を転生輪廻している」ということを、世界の人びとが認識することだけなのだ。
水瓶座の時代と呼ばれる宇宙に霊的な追い風が吹く時代に、地球人たちがそのことを知ることにより、ドミノ倒しのように次々にシフトアップすることになるのだ。
そして、その身体も、今のように粗い粒子でできた粗雑な肉体ではなく、もっと軽い精妙な肉体に変化するのだ。
そして、地球自体も次元上昇し、アセンションという状態を迎えることになる。
もうすぐ、手の届くところまできているのだ。
世界中にはいろいろな人びとがいる。みんながみんな、知的で理解力のある者たちではないのだ。やさしい言葉でよいのだ。単純な神理を世界中の人々に伝えてほしい。
実はこの書籍もそのために書かれたものである。我々は地上の人間たちに強制はしない。細かく指示することもない。「できれば、このような書を書いてほしい」とお願いはした。さまざまな疑問に対し、聞かれれば答えた。地上の人間たちには自由意志がある。別に私たちの要望に応えない自由もあるのだ。しかし、彼らが応えようとしてくれたために、このような書ができ上がったのだ。
ここに書かれている内容が、真実だと思わなくてもかまわない。
実際、今まで聞いたこともないような内容が多く、絵空事だと思う者たちもいるであろう。しかし、これを読んで、すべてを信じてほしいとは言わない。理解してほしい。いつかこの書籍に書かれている内容が真実であることが明らかになる時代がくることを、我々は知っているから強制はしないのだ。
ただ、わかってほしい。
我々九次元霊たちが、あなた方地球人たちを悠久の昔から愛し続けてきたこと。
未来永劫愛し続ける者たちであること。
それだけは知っておいてほしい。
だから、我々はこのような千載一遇のシフトアップというチャンスをみすみす無駄にすることはできないのだ。
11.地球浄化のとき
我々九次元霊全員が地球神霊をはじめとする神霊たちに時の猶予を願い出て、すでに十年の時が過ぎた。あなた方は知っていると思うが、この地球というものは単なる土や岩でできた塊ではない。地球神霊の肉体なのだ。テラ様と言われる銀河系のプリンスは、耐えていただいてはいるが、もう満身創痍の状態である。地球人たちが蓄積してしまった業想念というのはそのような影響を及ぼしているのだ。
神が支えてくれていた手も、もうそろそろ限界に近づいている。
地球浄化のときを迎えようとしているのだ。
これからの数年、未曽有の天変地異が起こるかもしれない。
しかし、恐れてはならない。
たとえそれで肉体の命を落とすことがあっても、魂は永遠である。我々の天上界に還って来ればいいだけの話なのだ。また、地球人たちが、我々が伝えたメッセージを真摯に受け止め、自らの思いを反省し、思いの方向を神の方向に向けさえすれば、そのような人間たちが地上に増えれば、天変地異の被害も少なくなるというものだ。
地球神霊のことを思うのならば、今まであなた方を育ててくれたことに感謝し、ともに次のステージに立てるように協力していただきたい。
起こるべきものは起こり、来るべきものは来る。
しかし、私たちを信じてほしい。
どんなことも偶然はないのだ。
すべては原因結果の法則で、起こっていることである。
地球人類全員が地球を愛の星にするために、輝かしい未来を願い、ともに進んでほしい。
それが、あなた方を育ててきた九次元霊たち全員の願いである。
地上に肉体を持つ身でありながら、我々天上界の霊人たちのメッセージを伝えるというのは、自らの生体エネルギーを削りながらの命がけの仕事である。それぞれの生体エネルギーは決まっていて、限りがある。だから、古来より巫女というのは短命で、ほとんど二十歳代でこの世を去ってしまうのはそのためなのだ。
もうほとんど生体エネルギーを使い果たしているアマーリエに対し、広島に行くように指示したことがあった。どうしても広島でしてもらいたいことがあったからだ。広島の原爆ドームの周りには、60数年経た今もあのときのまま、ときが止まってしまった者たちが数多くいるのだ。焼けただれた肉体を引きずりながら、彼らはどこへ行ったらいいのかわからず、そこにとどまっていたのだ。
あのときの状態で、巨大な金魚鉢の中にいるような彼らに対し、その金魚鉢をたたき割り、そこから彼らを解放しなければならない。そうしなかったら、何も知らされずに犠牲になった彼らがあまりにもかわいそうではないか。アマーリエにその場所に行ってもらい、彼らを解放してもらったのだ。そして、原爆ドームに天上界から巨大な光の柱を降ろした。その光の柱を通って、迷っていた魂たちを天上界に引き上げたのだ。
原爆投下当時、中には天上界に還ってくることができた魂たちもいた。
しかし、多くの魂たちはその場に茫然と、とどまるしかなかったのだ。何が起こったのかさえ、想像もできなかった者たちである。地上に残って離ればなれになっていた親兄弟たちを、天上界に還っていた魂たちが光の柱の中を、迎えに降りてきてくれた。手に手を取って、彼らは天上界に上がってくることができた。「ほんとうにご苦労様でした」と天上界の者たちが皆で出迎えた。
今後、地球浄化のときを迎えようとしている。
一瞬にしてこの世を去らねばならぬ者たちも数多く出てくる。
「そのときのために、日本中に光の柱を立てよ」と、その後もアマーリエに日本中に出向いてもらった。今でも何本もの光の柱を立てることができた。しかし、日本だけではない。世界中に光の柱を立てなければならないのだ。
実は、今回の地球規模のシフトアップ計画において、日本に生まれたくても生まれられなかった光の天使たちがたくさんいた。彼らは世界の他の国々に生まれ落ちた。そこで、本来日本から発信される号令を待っていたのだ。
本来であれば、もうとっくにブッダによって号令が世界中に発せられ、世界中が神理の光でつながっている予定であった。待てど暮らせど日本からの知らせが来ないために、彼らは待ちきれなくなり、それぞれが活動を始めてしまった。ひとつの真理で世界が包まれる予定だったが、みんながバラバラに活動している状態なのだ。
ある者は、異星人の言葉を受け取り、ある者はスピリチュアル系統の流れの中に、自らの居場所を見出している。彼らにも、この世を去る前に本来の仕事をさせたいと、私は思っている。「日本に生まれたいのです」と言っていたのに、彼らを他の国に生まれるように振り分けたのはこの私なのだ。このまま彼らに地上の人生を終わらせるのは忍びないのだ。
どうか、彼らにこの書物を伝えてほしい。そして、自分たちの役割を果たせるようにしてもらいたい。彼らが、この神理を知ったら、それぞれの国で光の柱を立てるのだ。世界中にこの神理を知らせたなら、光の柱を世界中に立てようではないか。そして、地球浄化のときを迎えるのだ。
地球浄化のときのあと、残った地球人全員で力を合わせて、「愛の星、地球」を実現してほしい。それがこのエル・ランティの願いである。